不用品回収のアルバイト体験談

アルバイト

私にとって忘れられないアルバイト体験は、日払いでの不用品回収と引越しのアルバイトです。
1990年代初頭、単発・登録制の力仕事系アルバイトは、実働8時間で約8000円が相場でした。
正直、それほど良い金額ではありませんでした。
当時、大学1年生だった私は、人前での接客が得意ではありませんでした。
そのため、稼ぐには引越しや力仕事系のアルバイトが最適でした。
当時、「an」というアルバイト情報誌には、登録制の日払い単発アルバイトが目立って掲載されていました。
日給は1万円以上で、残業ありと記載されており、残業を含む日給例は1万2000円でした。
学生であった私にとって、日給1万2000円は魅力的でした。
稼ぎたかった理由は、当時夢中になっていた精神世界のセミナーに参加するための資金を得るためでした。
セミナーに参加するには2泊3日で4万円程度必要で、そのためには高額なアルバイトが必要でした。

派遣会社での面接


早速、面接に行きました。その面接を行った派遣会社は、横浜駅の少し裏手にある鶴屋町の一角に位置していました。面接というよりは、履歴書を持参し、登録用紙に記入する形で、担当者から仕事の概要や規則について説明を受けました。その後、電話で仕事があれば紹介されるというスタンスでした。面接は誰でも受かるような印象を受けました。
早速、担当者から翌日アルバイト情報誌に掲載されていた日給1万円の仕事があると告げられました。集合は朝6時、横浜で。仕事内容は引越しなどで
冷蔵庫、テレビ、洗濯機不用品回収作業を行う業者でした。私は1万円に惹かれて、このアルバイトに応募しました。
これが困難の始まりだったのです。

社会の洗礼を受ける

まず、当日の朝、不用品回収・引越し会社の事務所に6時に到着しました。しかし、労働時間は実際に仕事が始まってからの計算で、実際には8時に現場に到着してから始まりました。今思えば、労働時間についても多少騙されていたように思いますが、当時の私はそれが普通だと思っていました。
私以外にも何人かスタッフが派遣されていましたが、実際の現場ではバラバラになりました。私は一人で、請負先の社員とペアを組み、一緒に行動することになりました。その請負先の社員は30代くらいで、不愛想でした。私もこのようなアルバイトは初めてだったので、その社員とは挨拶程度でほとんど話しませんでした。
当日は2件の仕事があり、それらが終わればその日の仕事は終了ということでした。
1件目の現場は横浜市金沢区で、テレビや洗濯機、大型家具などの不用品回収および移動の仕事でした。

現場に到着すると、すぐに仕事に取り掛かりましたが、私は全くの未経験で、ほとんど役に立たなかった。社員は業界用語を使って指示を出しましたが、私は何のことか理解できず、慌てふためきました。その社員は、私が慌てふためいていると、罵声を浴びせました。
アルバイトでも、お金をもらうことは一種の社会経験です。このアルバイトを通じて、私は初めて社会の厳しさを実感しました。社会に出て、お金をもらうことは、時にはこのような経験をしなければならないと感じました。正直、研修もなく、未経験の私に対して罵声を浴びせるのは理不尽だと思いましたが、その一方で、それが仕方のないことだとも思いました。

2件目の仕事:2人がかりで冷蔵庫を運ぶ仕事

2件目の仕事は、マンションからマンションへの引越しでした。この仕事は、大手引越し会社の下請けのような形で行われました。
私はこの時、初めて引越しの仕事を経験しました。当時の私は、力仕事といえばデパートでのお歳暮出荷を経験した程度で、体重は52kgのやせ型で筋肉もほとんどない状態でした。そのため、引越しの仕事は非常に過酷でした。特に冷蔵庫の持ち運びは大変で、2人がかりで運ぶのですが、握力がなくなり、冷蔵庫を落としかけたこともありました。
冷蔵庫を運ぶ
マンションから3トントラックにテレビ、洗濯機、大型タンス、冷蔵庫、その他段ボールに入った荷物を運び出す作業は、とにかく重くて大変でした。
この時、私はミスをしてしまい、社員からひどく叱られました。ただのイライラで私を怒っていたと思いますが、このミスは私の責任で、深く考えていなかったことをよく覚えています。
そのミスは、テレビを段ボールに入れて運ぶ際に、底を持たずに両サイドを持ってしまったことでした。その社員は「お前、何をしているんだ、その持ち方は!」と怒鳴りつけました。午前中の仕事でも嫌味を言われることが多かったですが、今回は本当に怒っている様子でした。
「お前、弁償できるのか?」と言われました。私は何のことかさっぱりわからず、困惑しました。ただ、その社員の怒りに満ちた顔が怖かったです。
その社員が怒った理由は、段ボールは井桁で、そこはビニールテープで貼られていますが、テレビなど重いものを持つ際は必ず底を持つ必要があるためです。両手で抱えるようにして両サイドを持つと、底が抜けた時にテレビが落ちてしまい、破損する恐れがあるからです。
なるほど、確かにその通りでした。未経験とはいえ、そのくらいの想像力が働かない自分を恥じました。この件に関しては、私は素直に叱られるべきだと納得しました。

不用品回収と引越しアルバイト:社会の洗礼を受ける経験

このアルバイトを通じて、私は初めて本格的な社会の洗礼を受けました。これまで、親に叱られることはあっても、学校や部活動ではあまり叱られる経験がありませんでした。しかし、このアルバイトでは初めて厳しく叱られる経験をしました。これは、私にとって社会人としての初めての試練でした。

私は叱られると落ち込みやすい性格で、このアルバイトを通じて自分の力不足や仕事のできなさに不安を感じ、落ち込むこともありました。しかし、大学生活の初めにこのような経験をしたことは、結果的には良いことだったと思います。この経験は、私にとって大切な学びとなりました。