友人の大泉君
僕の大学生活の1年目から4年目にかけての親しい友人が大泉君だ。彼は僕より1つ年上だ。
僕は内向的な性格が強く、大学のクラス内でも特に親しい友人はいなかった。
大泉君とは、話が特に合うわけでもなかったが、なぜかいつも一緒にいた。
彼といると、疲れることはなかった。
彼には一方的に話す癖があり、思い込みが激しいところもある。
また、周りの空気を読むのが苦手だ。
彼は当時、積極的に大学の女の子を追いかけていて、そのために周囲からは煙たがられていたこともあった。
コミュニケーションの取り方も独特だったが、その一方的な話し方が、逆に僕にとっては気楽で、大泉君といる方が心地よかった。
大泉君は誰とでも気軽に話せるタイプで、空気を読むのが得意でないにもかかわらず社交的だった。
その変わったコミュニケーションスタイルが、僕と気が合う理由かもしれない
大学のクラスメートには白石君、上田君、赤塚君、前一岡君、来島君、中島君、村山君、おすぎさん、出口君などがいた。特に親しいわけではなかったが、大泉君を通じて話すくらいの仲にはなった。言い換えれば、大泉君がいなかったら、これらの人たちと話すこともなかったかもしれない。
彼との思い出は数多くある。例えば、彼の知り合いの前一岡君と3人でカラオケに行き、友達のモノマネをして楽しい時間を過ごしたことや、男女4人で学校近くのボウリングに行ったこと、スキーに行ったことなどがある。彼がいなかったら、大学の友人は一人もいなかったかもしれない。ある意味で、大学時代は彼に救われたとも言える。
しかし、大学卒業後はたった2回しか会っていない。一度目は卒業後すぐに釣りに行ったことだ。会わなくなったのは、彼が卒業後すぐに会社を辞めてしまい、その後はアルバイトもせずに無職だったからだ。そんな彼に気を使って、わざと会わないようにしていた。
そして、30歳の時に北千住の駅で偶然会ったが、少し話しただけで別れてしまった。その時、なぜ携帯番号を聞かなかったのかと後悔している。最後に会ったのがちょうど24年前だ。今は本当に彼に会いたいと思っている。
純粋にもう一度彼に会いたいし、友人として彼に感謝を伝えたい。君がいたから僕は救われ、孤独ではない楽しい大学時代を送ることができた。それは君のおかげだ。
このまま一生会えないと思うと寂しすぎる。もう一度会いたいんだ。
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